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今のプロ野球に足りないもの ~江川×西本の話から考える~ [野球]

少し時間が経ってしまったが、先週観たテレビ番組で、印象に残ったものがある。

『20世紀スポーツ名勝負 ライバル伝説・・・光と影 封印された涙の理由』


朝、新聞のラテ欄を見て、この番組を知った途端、「これは見逃すわけにはいかない!」
と思わせられたのだが、それには訳がある。

見出しに記載された「江川卓×西本聖 いつもお前が憎かった」

今でこそFsファンである私だが、少年時代は大の巨人ファンとして自他共に認められていた。
そんな少年時代(70年代末期~80年代)に巨人軍ローテーションの柱として活躍していたのが、
”怪物”江川卓氏と”雑草”西本聖氏である。

そして、この2人のピリピリとしたライバル関係は、ファンの間でも有名であった。

ただのライバルではない、「憎悪」の感情までを内包した壮絶なライバル関係であった。

当時を知る者としてみれば、ある意味でタブー視していたテーマに触れるというのだから、
これは観ないわけにはいかないのである。

年齢的には、江川氏は西本氏より1歳上。
しかし、プロ入りは西本氏が江川氏より4年早い。

西本氏は甲子園にも出られず、ひっそりとドラフト外での入団。
入団4年目にして、ようやく巨人軍のローテーションを掴みかけていた。
同期の人気者・定岡氏を追い抜き、
堀内・小林繁・新浦といった好投手達の中に割って入れるところまで辿りついてきたばかり。

対する江川氏は甲子園や神宮を騒がせ、3回もドラフト1位指名を受けた超大物。
国会を動かすまでの大事件の後、紆余曲折を経て、念願の巨人入団を果たす。
そして、全くプロでの実績がないのにも拘わらず、いきなりエース格の扱いとなる。


こんな状況は、西本氏からしてみれば、面白いわけがない。

「江川憎し」と思うのも当然である。

西本氏は、江川氏に対してライバル心どころか敵意を剥き出しにしてきた。
名前を呼ぶ時は、「江川!」と呼び捨てにしていたという話もあったくらいである。

そして、最初は意識していなかった江川氏も次第に西本氏の思いを感じとり、
同じく敵意を剥き出しにしていくのである。
そんな2人の関係は、ファンをも巻き込むほどであった。
というか、当時の我が家は巻き込まれていた。


私は、江川氏が法政大学の時からのファンであった。
「空白の一日」事件の際も、世間からのバッシングに耐える江川氏を応援していた。
子供ながらに「江川は悪くない。悪いのは巨人の偉い人達だ。江川はそれに踊らされたんだ」と主張し、
類稀なる才能を持つ怪物のプレーを応援し続けた。

片や、私の父は大の西本派というか、大のアンチ江川というべきか。
「あんな汚い手を使う奴は嫌いだ。苦労して這い上がってきた西本こそが巨人のエースにふさわしい」
と主張したのである。

江川・西本両氏とも、番組内で「相手が登板の時は『打たれろ!負けろ!』と思っていた」
と語っていたが、私達親子も同じであった。

私は西本氏が登板する時は「西本が打たれて降板した後、巨人が逆転して勝て!」
と野球中継を観ながら叫び、父は江川氏が登板の時、逆の事を叫んでいた。

そういった意味では、私は今現在に至るまで、西本氏に対して良い印象は抱いていなかったのである。

しかし、番組を観ていくうちに、その気持ちは変わっていった。


江川・西本両氏が、第一次長嶋政権時で地獄の秋季キャンプを過ごした思い出の地である
静岡・伊東スタジアム跡で再会し、あの当時の出来事に纏わる互いの思いを語り合う。

79年、江川氏入団に際しての西本氏の思い。

81年に起きた、沢村賞受賞を巡る両者の思い。

83年、伝説の日本シリーズvs西武戦における、互いのプライドに関して。

当時を知るファンにとって、懐かしい話がたくさん出てきたが、
対談の終わりの方で、西本氏が江川氏に今回のテーマの核心を突く質問をした。

「オレの事は、どう思ってたの?」

江川氏は躊躇うことなく、こう言った。

「真のライバルだったよ。お前がいなかったら、俺はとっくに手を抜いていた」


その言葉を聞いた途端、西本氏の目が潤む。

不覚にも、私の涙腺も緩みまくった。。。

最後は、楽しそうにキャッチボールをし、握手を交わす2人。
それを観て、また私の涙腺が緩む。。。

22年前、江川氏が突然引退を表明し、2人のライバル関係に終止符は打たれたのだが、
四半世紀近い月日を経て、ようやく本当の意味でのノーサイド、といったところだろうか。

観終わって清々しい気持ちにさせられた。
私が、西本氏へ抱いていた思いも精算できたような気がする。

そして、この番組を観終わって、私なりに感じたことがある。



ここまでの思いを抱かせるライバル関係が、今の野球界には存在しないのだ。


自分の味方が登板しているのに「打たれろ」とは何事だ、
野球というチームプレーが重要なスポーツであるまじき行為だ、
とおっしゃる方もいるようだが、私は違うと思う。


それほどまでのライバル心・敵対心の芽生えがチーム内を活性化することもあるはずだ。
同じチームであっても、所詮は皆がライバルなのである

たとえチームが勝っても、自分が活躍出来なければ、何の意味も持たない。
仲良しこよしでやっていけるほど、プロの世界は甘くない。

ライバルに対して、「憎悪」まで抱くほどの思い。
巨人軍の唯一無二のエースの称に対する名誉欲。
野球を生業としている以上、自分が一番活躍して、高い年俸を貰いたいという金銭欲。

大いに結構ではないか!

プロであるなら、人間であるなら、そういう欲があって当然である。
こういう人間臭さを表に出すことは、私は嫌いではない。

現在、日本のプロ野球は、人気低下が叫ばれて久しい。

試合を観に行けば、各球団とも多くの観客を集めているのにも拘わらずである。


それは、なぜなのか?


今のプロ野球には、こういった人間ドラマが少ないせいもあるのではないだろうか?

もちろん、肝心のプレーがちゃんとしている事が大前提だが、
各々の選手が抱えているバックグラウンドを知ることで、もっとその選手に興味が湧き、
応援したくなると思うのだが・・・。

人間同士が戦うのだから、もっと人間臭さが欲しい。
心・技・体の「心」の内側の部分をもっと表に出したプレーが観たい。
また、そういった感情を含む含まないに拘わらず、刺激的なライバルストーリーが欲しい。

江川氏は同チーム内で西本氏と争うと同時に、
他球団では同い年の阪神・掛布氏とのライバル関係が有名であった。


古くから辿れば・・・

巨人・長嶋vs阪神・村山、巨人・王vs阪神・江夏のライバルストーリーは有名であった。

また近年では、西武・清原に対する
巨人・桑田やロッテ・伊良部、近鉄・野茂のライバルストーリーは知られているところだろうか。

このような、胸躍るライバルストーリーが、今のプロ野球には存在しない。

単なる試合内容だけでなく、こういうストーリーを作ることが、
プロ野球人気の発展に必要なのではないだろうか?・・・




プロ野球ファンがワクワクする、新しい人間ドラマの誕生を望む!
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aosima0714

初めまして!
遊びに来ました!
良かったら私のブログに来てくださいね!
これから、ちょこちょこ遊びにきます!よろしくです<m(__)m>
by aosima0714 (2009-07-28 13:55) 

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